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「はい、今日から皆さんの新しい友達です」
私達は高校生だ。教師よ、私達を小学生と勘違いしてるのか? いや、最近は小学校の教師でもこんな事言わないだろう。断言は出来ないが。
学ランを着てるから男か……? 随分小さいな、まるで小学生。
桃色のロングヘアーに、大きくパッチリ開いたタレ目、肌は白く少女のような顔立ち。
学ランを着てなかったら、少なくとも私は女と勘違いしていただろう。
「はい。じゃあ、一番後ろの、デカい女の隣りに座れ」
デカい女か、教師の言葉とは思えんな。いずれ校長にでもチクってやろう。
私の目論見は置いといて、この席は明彦(あきひこ)という男の席だ。
私の幼なじみで、へたれなチャラ男もどきなのだが、今日は屋上で寝てくるとか言っていた気がする。
「教師よ、そこは明彦の席だ」
私は一応教師に告げる。
「普通先生って言わないか? 教師って……まあいいけどさ。いいんだよ。サボってるからドッキリ仕掛けよう。後で机を倉橋(くらはし)の後ろに置いとくわ」
ま、教師がそう言うなら構わんか。
私と教師のやり取りの間に転校生が私の隣に座っていた。
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