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「やっぱりな」
爽やかな笑顔
日焼けした肌に白い歯が印象的な人だった。
取り巻きみたいに居る女の子達は
きっとこの笑顔に騙されてるに違いない!!
俺は
その時そう思ったが後々
それは間違いだった事に気付く。
「俺だよ。俺」
「君がよく昔遊びに来た時に一緒に遊んだ」
「孫史郎だよ」
「ま・ご・し・ろ・う♪」
「忘れちまったか?」
名乗る男の名前を聞いた俺は
「あ"ぁ!!!」
「そのへんちくりんな名前!!俺が婆ちゃんトコに来た時に必ず、まご兄ィ♪まご兄ィ♪言うて付いて回った…あの…」
懐かしい記憶が甦る。
「思い出したか?このヤロー♪」
「8年振りくらいか?」
「俺が高校の部活で忙しくなって会えなくなってから疎遠になっちゃったけど…最初の頃は高校のグランドまで見に来てたよな?部活してる俺を」
悪戯っぽくニヤニヤ笑う孫史郎。
「…ッ!!」
「あ!!…あれはまご兄ィのオカンが見て来てみぃちゅーからやな……」
俺は昔の恥ずかしい思い出に赤面し言葉に詰まった。
「キャー♪赤くなってるよ♪」
「か、可愛いー♪」
「ねぇねぇ?結構この子可愛くない?」
取り巻きの女の子達が俺をはやし立てる。
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