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「遅くなってゴメンね。アッキ、孫クン」
「サキがね…具合悪くって海の家で横になってるの起こしづらくってさ」
スレンダーな長身の女の子が
待っていた俺達に
申し訳なさそうに謝る。
「シュリちゃん…サキ?大丈夫なの?無理しなくてもいいよ」
「ね?孫ちゃん?」
心配そうな秋菜さん。
「あぁ…寝てていいぞ」
まご兄ィも秋菜さんに同意を示す。
「あッ…もう大丈夫だから」
「ね♪サキ」
シュリと呼ばれた女の子が後ろから付いて来た子に声を掛けた。
「ぅん…心配掛けてゴメン」
小さく頭を下げる。
この子がサキらしい。
なんかおかしい?
ここは日茂の西海水浴場のはず。
『なんでや!?ここは日茂…日本や!!なんで!?なんで!?白人が居んねん!?しかも流暢(リュウチョウ)な日本語喋りよる!?』
頭の中がパニックの俺。
「ねぇ?」
「この子大丈夫?首振り人形みたいになってるけど?」
ショートカットの女の子が俺の顔を覗き込む。
「……心配無い」
「トウカ。悪いけど、その手に持ってるペット俺にくれ」
まご兄ィが女の子から
水の入ったペットボトルを受け取り
バァシャバァシャ…
俺の頭の上から容赦無くかけていく。
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