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翌朝
俺のケータイに着信が…
「あァ!?婆ちゃん…」
「何を言うてんねん!?学校は明日からって言ったやんか…」
「………」
「はァ!!??」
「学校は、もう二学期が始まっとるやて!?んなもん…俺に言われたかて知らんがな!!」
「矢野原の"オッさん"が、明日からでえぇ言うんやから」
「……!!」
「うわップ!!」
「分かった分かったから!!先生の事を"オッさん"言うんわ辞めるて」
「………」
「ん!?今か?」
「最後の休みやし、ちょっと日茂の西海水浴場にでも行ってみようかと思ってな」
「あ!せや、せや♪」
「婆ちゃんの原チャリなぁ~ちょっと借りたで」
「…!!!!!」
「はァ!?」
「…ブラピ2号?なんやねんそれ!?」
「…………」
「……婆ちゃん…」
「気色悪いから原チャに名前付けるん止めようや」
「死んだ爺ちゃん聞いたら、腹抱えて笑いながら墓から出て来よるで」
「あッ…」
「夜までには戻るから心配せんかてえぇよ」
「………」
プッ…
婆ちゃんの
わめき声を余所に
俺はケータイの電源を切った。
ヴゥィィィィ………
250CCの原チャのエンジンが
軽い音を立てつつ
海岸線を進む。
潮風が気持ち良かった。
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