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弄られて、くわえ込んで
もう最後の方は何をしたか覚えていない。
「良かったよ。また会おうね。」
男は上機嫌でアキラにキスをする
お金を渡し、それとは別にかなり多めのお小遣いをアキラのジーンズの後ろポケットにねじ込んだ。
タクシーを拾って貰ってそれに乗り込む
ようやくの笑顔で手を振り、タクシーが動き出し男の姿が見えなくなった頃
アキラはため息をついた
店に戻らなきゃ
頭がガンガンする。
目を瞑って、指でこめかみを押さえた。
車の揺れが頭に響いて、気持ちが悪くなる。
自分がさっきしたこと
フラッシュバックする
あれは僕じゃない
僕じゃない
気持ち良くなんかない
「止めて!」
やっとの事でお金を払い、転がるようにタクシーを降りて
人気のない道
アキラは耐えきれず、歩道の植え込みで吐いた。
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