僕らには天ノ川なんてない

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僕らには天ノ川なんてない

今日は七夕。 だと言うのにオレと岳人は別メニュー。 まぁ、全国で優勝するためには仕方ないことだけど今日だけは岳人といたい。 オレはいてもたってもいられず、岳人を呼び出し部活をサボって学校を抜け出した。 「それにしてもあっついなぁ。」 岳人はパタパタと手で扇いでいる。 「ほな…」 「無理矢理連れてきたんだからアイスおごれよ!」 岳人が指さした方にはアイスショップがあった。 おごれよと煩いので仕方なく買ってやることにした。 「これでええか?」 「ありがとぉ!」 岳人は可愛らしくペロペロ舐めている。 可愛いなぁ。 「なぁ、侑士。」 「ん?」 「何処に行くつもりなんだ?」 「プラネタリウムや。」 マジかよ。このロマンチストめぇと言いたそうな顔をする岳人。 嫌なら嫌って言えや。 「ほな、何処行くねん。」 「仕方ねぇなぁ。付いて来いよ。」 岳人はオレの手を引き歩き出した。 何処に行くつもりやろ? と思っていると何故かオレの家に着いた。 「ここオレん家やん。」 「そっ。折角の七夕なんだから侑士ん家の望遠鏡で本物の天ノ川見ようぜ!プラネタリウムなんかつまんねぇだろ!!」 いつも岳人のんが一枚も二枚も上手だ。 今回も格好良く決めようと思ったらこれだ。 「ほな、夜まで何しよか?」 「エロくないこと。」 お見通しのようで… 「ほな、勉強しよか。」 「えぇ!!」 岳人はオレの織姫やない。 だってオレ達には天ノ川なんてないからだ。 大好きやで、岳人。 終
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