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今は夏休み。
ということで今日から三日間、侑士の家でお泊まりすることになっている。
さてさて今回は何処に連れていってもらおうかなぁと歩いているとマンションの侑士の部屋の近くまできたのだが、侑士の部屋の前では侑士と誰かが揉めているようだ。
もしかして侑士の…
帰ろうかなぁと思ったとき侑士の声が聞こえてきた。
「今日は大事な人が来んねんから帰れや。」
「大事な人ってあれやろ?お前がメロメロの恋人やろ。」
「そや、やからかえ…あっ、岳人!」
侑士がこちらに気付き近寄ってきた。
「早かったな。」
「そうかなぁ。」
「まぁ、入りぃな。」
さっきまで話していた男を無視してオレを部屋に入れる侑士。
「ちょっと待て!オレも入れ…グヘッ」
どうやらドアにぶつかったらしい。
侑士は気にせずドアの鍵を閉めチェーンロックまでしている。
「侑士、あの外にいる人誰?」
「オレの従兄弟。まぁ、ほっといても死なんから大丈夫や。」
そういう問題か?
「でもちょっと可哀想。遥々、大阪から来たんだろ?」
「可哀想なんはオレや。それよりこんなとこおらんと奥入ろうな。」
奥に進もうとするとけたたましいノック音と入れろや!という叫び声が聞こえてくる。
これじゃ、近所迷惑だ。
「あのさぁ、侑士。流石に近所迷惑じゃ…」
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