二人の忍足

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侑士は不機嫌な顔をして渋々ドアを開けにいった。 「うっさいねん!岳人が言うから入れたるけどさっさと帰れや!!」 うわ~。スゲェ怒ってる。 従兄弟はそれを知ってか知らずか笑顔でお邪魔しますと入ってきた。 そしてオレの前で止まった。 なんか見下げられてる感じが嫌だなぁ。 どうしようかと思っているといきなり手を捕まれて 「メッチャべっぴんやなぁ。オレ、忍足謙也。よろしくな。」 どうやら握手だったらしい。 ちょっとビックリした。 「おい、謙也。手ぇ、離せや。汚い手でオレの岳人に触るな。」 「汚くないわ!それよりさっきから岳人って言っとるけどこの子の名前なん?男みたいな名前やなぁ。」 男ですけど!! どうやら謙也はオレのことを女だと思ってるらしい。 まぁ、男同士で付き合ってるって普通は思わねぇもんな。 「はぁ?何言っとん。岳人は男やで。」 何の作戦か知らないが真実を告げた侑士。 「嘘やん!幻のAカップのロリっ子やないん!?」 なんだ幻のって… 「は~い、残念でした。って訳でここには野郎しかおりません。さっさと帰れ。」 侑士は謙也を外に放り出した。 「これで邪魔者はおらんようになったで。」
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