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Forever
「オレ達が出逢ってもう三年やなぁ。」
「うん、そうだね。」
侑士と岳人は夕焼けの中、手を繋いで下校していた。
「初めて出逢った場所憶えてる?」
「当ったり前やん。屋上の…」
「「給水塔!」」
と二人は顔を見合わせて言った。
その後、ぷっと噴き出して笑いあった。
「あそこ、オレの指定席だったんだぜ?」
「知っとるよ。ずっと見とって、ここに座ったら喋れるかもしれんなって思ってその日、座ったんや。」
「そしたら、テニスするって話になって一緒に入部したんだよなぁ。」
と岳人は夕日を見つめた。
岳人の顔が夕日で赤く染まる。
侑士は堪えきれなくなって岳人にキスをした。
さっきより岳人の顔が赤くなった気がした。
「明日も明後日もずっとずーーーっと死ぬまで一緒におろな。」
「重い。」
岳人の一言で侑士が怖い顔をして岳人を見ている。
「重いけど、オレもずっと一緒にいたいな。」
ニッと笑って岳人はオレの手を離し抱きついてきた。
「オレ達はずっとパートナーだからな!!」
「当たり前や!」
二人は夕焼けに吸い込まれるように帰っていった。
完
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