鳥川 興

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蒼空『う…んん……』 蒼空は床からむくりと起き上がる。 蒼空『参ったな…2日連続で気を失って朝を迎えちゃったよ~…』 空は晴れていた。昨日の土砂降りが嘘のようだ。 蒼空『そうだ…昨日の声…』 蒼空は少々寝ぼけながら言った。しかし、昨日の声は聞こえてこない。 蒼空『あは…アハハハハハ! やっぱりあの声は夢だったんだ。そうだよ、机やライトの声が聞こえるわけがないよ!』 机『何が夢だって?』 蒼空『うっぎゃああぁぁ! で、でたぁぁぁ!』 机『あ~、もう! 騒ぐな騒ぐな、朝っぱらから!』 蒼空『うわあああん! か、かかか母さーん!?』 蒼空は涙目になりながら階段をかけ降りていった。 机『これは…』 ライト『興以上だな…』 本棚『手のかかる奴が引き継いだなぁ…』 1階から蒼空が母に大声で訴えているのが分かった。 蒼空『母さん、大変だ!』 母『どうしたの? 蒼空…そんな慌てて…』 蒼空『机やライトが喋ってるんだ……』 しばしの沈黙の後… 母『はぁ、何言ってんの? あんたは』 机『はぁ~…』 ライト『やっぱり…』 ベッド『興も一度やらかしたからな…』 蒼空『ホントだって!』 母『馬鹿な事言ってないでさっさと着替えなさい!』 蒼空は母にしかられ、トボトボと2階に上がっていった。その後ろ姿を見て母は 母『……蒼空…』
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