鳥川 興

4/4
前へ
/469ページ
次へ
ホーク『は、はは…な、何をいっているんだい?』 蒼空『惚けないで下さい! もう分かっているんです! あなたの名前は鳥川興…! そして……父さん!!』 蒼空の体に電流が走る。 ホーク『!?』 ホークの目の色が変わった。蒼空は驚いた。そして目の色を変えた形相で蒼空の両肩をがっしり掴まれた。 蒼空『っ…!』 さっきまでは優勢だった蒼空だったが、いつの間にか立場が逆転していた。余りの剣幕に蒼空は今にも泣き出しそうになっていて、肩をしっかり握られたまま、壁に張り付けられていた。 蒼空『あ…あの…』 もう蒼空は怯えて声が声にならなかった。 興『言え、どうして分かった!?』 興は蒼空の肩を揺らしながら聞く。眉間にシワを寄せている。太陽の光はさえぎられ、興の顔に光が当たらないため、より恐ろしく感じさせた。 蒼空『あ…あの…僕…』 興『言え、言うんだ! 何故俺が鳥川興と…お前の父親だと分かった!? 大事な事だ!』 蒼空『声が…聞こえたから…』 興『声…?』 蒼空『机やライトが…喋って…さっきも父さんの制服が…』 興『はっ…!?』 興は自分の制服を見つめる。 制服『あちゃ~…聞かれちゃってたか…』 蒼空はもう涙が止まらなかった。壁に寄り添う脚はもうガクガクに震えていた。すると興は蒼空の肩から手を放した。そして深い溜め息を付いた。 興『はぁ~……やはり俺の能力を受け継いでいたか…』 蒼空『へぇ?』 ようやく脚の震えが止まってきた。 蒼空『能力って?』 興『いや、俺が君の父親だということは当たってる。詳しい事は学校の帰りにここで待ってる』 興は蒼空の頭にポンと手を乗っけた。 蒼空『う…うん…』
/469ページ

最初のコメントを投稿しよう!

490人が本棚に入れています
本棚に追加