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午前十時過ぎ、敵艦隊発見の連絡が有りテニアンの飛行場は俄然、活気をおびた。
烈風が一斉に発動機を回しだし、銀河の群れが長蛇の列を成して滑走路を離陸して行き、上空で編隊を組んでいるその様は正に壮観であった。
俺はその様子を小扉を開けて見守っていると、後ろから木村隊長があれは第一航空打撃軍の第一次攻撃隊、総勢五百機の一部だと教えてもらった。
それを聞いて俺達はあれだけの部隊の攻撃を受けたなら、いくら敵艦隊が防空網を厚く引いていても必ず打ち破って、撃破してくれるだろうと語り合った。
「雷、雷、こちら雷山。南太平洋方面軍全域に空襲警報発令!時間ヒトマルフタゴ。」
ついに我々の出番がやって来た!
「雷山、こちら雷一番。了解!」
「雷一番隊、こちら戦闘指揮官。直ちに戦闘準備!」
そう言うと隊長は目の前の黄色のボタンを押し、雷一番隊が戦闘準備体制に入った事を全部隊に知らせた。
「こちら捜索電探、戦闘準備良し。」
俺が報告すると戦闘指揮車の各員も報告を終え、隣の電探指揮車からも戦闘準備良しが報告された。
「こちら発射小隊、戦闘準備良し。」
「こちら戦闘指揮官、了解。これより雷一番隊は戦闘態勢!」
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