プロローグ

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「ねぇ、絶対に無くなることのない飴玉の話って知ってる?」 セックスした後のベッドの中で、彼はアタシの耳元でそっと囁いた。 アタシはその話の真意が解らず、さっきまでアタシの中にいた彼の温もりを感じながら静かに答えた。 「何なのそれ……?」 無邪気に問いかけたアタシに、彼はその話をしてくれた……。 その話を聞いた時、アタシはすごくショックだった。 だって、あの話が別れ話になるなんて夢にも思っていなかったんだもん。 だけど、彼は残酷にも真剣にあの話をアタシに聞かせた。 それが彼が安易に考えたものなのか、どこかで仕入れてきた安い都市伝説の類なのかは知らないが、当時のアタシの心に深く突き刺さった。 【続く】
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