蓮子とメリー

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早朝8時40分 始業時間は45分 1台の暴走自転車が坂を下る 「また遅刻だー!!」 そう叫ぶ蓮子を尻目に 「もっとスピードを出しなさいよ」 と、後ろに乗っているだけのメリーが言う これは自転車の速さではない その辺の公道を走る車やバイクを追い抜かしているほどの速さだ 40km/hは普通にあるだろう そして急カーブを、メリーを吹っ飛ばさんと言わんばかりのドリフトを決めて校門が見えたが、今日はいつもと違った (門が閉まってる!?) いつもなら遅刻の常習犯である蓮子達を待つようにずっと開いているんだか、今日は閉まっていた またメリーを吹っ飛ばさんと言わんばかりの急ブレーキをかけて停車する 絶対、警察に見られたら捕まっているだろうが、近所で有名なシーンである 「メリー、今日何曜日」 「…日曜日だわ」 途端に蓮子は崩れ落ちた 「蓮子~…蓮子~」 蓮子に聞こえるメリーの声はどんどん小さくなっていく ガッ!! 鈍い音が鳴った 「痛った!!」 「起きろって言ってんだろ!!」 握り拳を作って口調がまるがわりのメリーがその場でへたばっている蓮子に物申した 「う…うん」 「そういえばメリー」 「なによ??」 「朝ご飯食べてないからお腹減らない??」 「確かにそうね」 「どこがいい??」 「うーん…じゃあモスバーg」 「はい、マックね」 …ガッ!! 「痛った!!」
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