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~ 玄 Side ~
いつもなら家についてる時間になっても帰らないので、駐車場に降りると、車は止まっていた。
中を覗くと疲れ切った顔で眠っている。
クロト「始?」
考え事があるときに車に篭るときもあるので、声をかけてみる。
まったく返ってこない返事に堪えられず扉を開けた。
――――――昼間、外に出て驚いた。
妖しく微笑む憂いた始は、通る人々を魅了していく。
男どもは始の妖しい瞳に見せられ、女どもは始のえもいわれぬあの……色香に誘われて……………
悪い気はしない。ただ…………何だか………盗られたような………
運転席に廻り抱き抱えようとした矢先、目を覚ました。
ハジメ「く…………………ろと????」
はっきりしない意識の中での確認だった。
俺だと核心を持つなり「大丈夫だから離せ」といってきた。
が、目の前でふわりと始の身体が浮いた。
..
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