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ホウキに跨り、自分の住む場所まで飛んでいると、夜になってきて、辺りが真っ暗だ。
私の髪は黒で目も黒。魔女だからって、頭がオレンジとかじゃないよ。
まあ、真っ黒な髪に双黒の瞳は私だけみたいだけど。
昔から、周りに珍しい目で見られてたし。
なんて1人で考えていると、大きな木の上に小さな家を見つけた。
…私の新しく住む場所だ。
家はキチンと固定されており、ベランダ付きという素敵なハウス。
ストンと到着し、ドアを開けると新鮮な香り…がした気がする。
とりあえず、電気をつけて、テーブルやあちらこちらに置いてある荷物を整理して寝た。
明日から…明日から…王子様探して…ヒロインの女の子探して…恋路を邪魔すればいっか…。
何時間か爆睡してると、フッと目が開いた。
時計を見ると、朝の4時。
「何かお年寄りみたいだ…。」
1人でそうぼやきながら、お腹も減ってないから、ホウキを持って、外に出た。
朝からホウキに乗って、風を感じる。これ一番っ!
なんて調子にのって、遠くまで飛んでみた。
飛ばなきゃ良かった…と、すぐに後悔する。
だって、すごい雨激しく降ってきて、風も強いんだもん。
ホウキはさすがに雨と風に耐えきれず、あらぬ方向に飛ばされ、挙げ句の果てに海の近くに立っているデカい木に当たった。
「あぶおぉっ!!」
かなり痛いっ。
そのまま、私はホウキから落ちて、鈍い痛みを感じながら、目を閉じた。
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