*+。いきなりの接近戦。+*

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『1人になっちゃう子ってさ、ポプリ・シュガルくらいだよね。』 『あー、分かる分かるー。アイツのろいからさー。』 『のろいし、例の噂もあるからね。あまり信用出来ないっていうか。』 『ねー。私、あの日から口聞いてないもん。』 『『あはははっ。私もー。』』 昔、言ってた。 みんな明るい赤やオレンジなのに、なんでポプリ・シュガルだけは黒なのって…。 自分だけ黒なことは気にしてなかったのに…周りのみんなは気にしてた。 だから、よく避けられていた。 私は何もしてないのに…―。 魔女や魔法使いは黒じゃ駄目? 黒い髪に双黒の瞳は珍しい? 「…ん…。」 暖かい…さっきまであんなに寒くて風に吹かれて…ここは…家…? 目を開くと、知らない洞窟みたいな場所だった。だって岩に囲まれてる。 体には毛布がかかっていて、近くで焚き火の火がパチパチとしていた。 「…ここ?」 ゆっくり胴体を起こすと、下にも毛布みたいなものが敷かれていた。 下を見て、薄々気付く。 あれ…なんか体にフィット感がないよ? あれ…なんかスースーするよ? あれ…なんか…私…。 下を見て、確認すると…裸っっ!!? 「え…っ?え…っ?」 全然状況把握が出来ず、唖然とする。 もう一回下を見ると、「え…、やっぱ夢じゃない…。」 わ、私、何を犯した?何やらかした? 独り立ちした次の日から、気付かない間に裸んぼって、どういうこと? 「あ、起きた?」 1人黙々と考えていると、どこからか声がした。  
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