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昔々、イフという世界のカナリヤという国がありました。
この国は、平和主義者が王の位についていたので、他国に恐れられている魔物の国とも友好関係を築いています。
魔物の国の王はカナリヤ国に自国の物産を輸出し、また自国で取れるエネルギーなどもわけあたえていました。
むろんカナリヤ国からも輸入はしています。
さて、カナリヤ国には歳のころならば十歳になる姫がおりました。
姫は二歳の頃から勇者の物語が大好きで、「大きくなったら勇者になって悪い魔物を倒すんだ」
とさまざまなときに口にします。
王様や魔物の国の王様も笑って姫の話を聞いていました。
魔物の国の王族とは家族ぐるみのつきあいもあるのです。
そんなある日のこと、姫が十歳の時に事件が起こりました。
建国150年のパーティーにて、姫が魔物の国の王を刺したのです。
魔物の王は、傷をおさえつつ
「我を刺した姫を我が国の法律で裁く」
そういって姫を自国へつれていきました。
魔物の王の傷は深く、后は腕のたつ森の中に住む人間の医者に助けを求めました。
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