始まりはいつも突然で

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「――紅い」 瞳の色……あれは『紅』。 『赤』や『朱』とは言わない…深紅だ。 『魔』と呼ばれる存在、『鬼』と呼ばれる存在……それは、血のような色を持った力を得ているらしい。 だからこそ…俺は思い出す。 ――傘の瞳の奥の色は深紅。 それはきっと、魔の力。 中に悪魔が潜んでいたから。 だからあんなにも血が濃かったんだ。 何故……わかったのだろう。 俺の身体が疼いたから。 まるで自分が『同類』のように。 「俺は…一体何なんだ?」 空間が歪む。 .
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