正義と悪

7/25
前へ
/161ページ
次へ
だからこそ姉さんは止めようとしてくれている。 辛いことを知っているから。 今も、辛いはずなのに。 「だけど俺は変わらない…変えられるはずが無い!」 「……なら、此処で諦めさせてあげるわ」 「え…姉、さん……?」 「武器を取りなさい」 姉さんが拳と脚に鉄製の防具を付ける。 ――本気だ。 「この暗闇でどうやって?」 「武器を取ればわかるわ」 「………」 少し躊躇いつつも呼び込む。 俺の武器、『黒白(コクビャク)』。 名刀であり妖刀である日本刀だ。 刀身は銀、鍔は純白、柄は漆黒。 鍔には小粒のラピスラズリが四つ埋め込まれており、さらに柄の底にはガーネットが埋め込まれている。 .
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

235人が本棚に入れています
本棚に追加