ある晴れた日の…

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…しつこい奴らだ。 「いい加減にしないか?」 「コロス…」 目が狂ってやがる。もう話が通じそうになさそうな赤い目だ。 ふと、抱き抱えているメイドが呟く。 「あの邪魔な物達をどうにかすれば私の力でこの状況から奪回出来るのですが…」 …何と言うことだろう。 俺の考えてることの穴を埋めてくれる方法があるようだ。 なら俺は迷わずメイドを木陰に待たせる。 「良いことを聞いた。…時間と場所があればどうにか出来るんだな?」 「え…あ、はい」 「そうか、なら頼んだ」 何か言われていた気がするが、メイドの言葉を聞かずに魔物達の方へ向かう。 魔物達はすぐに集まってくる。 「…ざっと20くらいか」 「クク…飽キラメタカ…」 …さて、始めよう。 拳をめり込ませるように全力で振るう。 瞬間、『俺は敵の眼前に居る』。 「貴様…!」 そして一体を撃破する。 順調に行けばいいが。 「マサカ…力ヲ持つトイウノカ!ソレモ…」 次に何かを叫ぶ魔物を撃破。 次々と魔物を薙ぎ倒していく。 これは俺の力の末端である、『距離を詰める』微力な力だ。 .
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