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瀬野はオレの前に現れてから、毎日のようにオレの教室にやって来た。
口を開けば
「サッカー部に入ってくれ!」
耳にタコができるくらい言われ、クラスメートも
「お前さ、何もやることがなかったらサッカー部入っちまえば?」
などと言ってくるようになった。
最後には、どっからオレのアドレスを手に入れたか知らないが、瀬野からメールが来た…
___________
頼む!!サッカー部に入ってくれ!
お前の才能を埋もらせるのは惜しいんや!
わいは、もう一度お前のシュートが見たい!
県大会で相手のDFを次々とかわして、優勝を決めた、お前のシュートが見たいんや!
だから頼む!!サッカー部に入ってくれ!
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【こいつ、あん時の試合見てたのか…】
去年の夏に行われた県大会。
オレたちは負ければ最後になる大会で、順調に勝ち進み。
決勝のロスタイム。
1-1の接戦でらオレがミツルからパスを受け取り、ドリブルで相手エリアに入って、次々とDFを抜いて決勝点となったシュートを蹴った。
あの時は皆で大騒ぎして、充の奴は試合中だっていうのに泣きそうになってた…。
【あん時は本当楽しかったな…】
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