プロローグ

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ここはどこだ……… 俺はどこにいるんだ…… 「グスッ………」 ここでだれが泣いているんだ? そこには一人の少年がうずくまって泣いていた。 なぜ泣いているんだ? 「……グスッ…」 お前は誰なんだ? 「お兄ちゃん………だれ?」 少年はそう言って顔を上げて俺を見てきた。 お前はなぜここで泣いてるんだ… 「お兄ちゃん………だれ?」 少年はまるで俺の声が聞こえないかのように同じ質問を繰り返してきた。 それも終わることの無いように繰り返し繰り返し聞き続けてきた。 それが嫌になった俺は踵をかえし無我夢中で走っていた。 走っていたら急に光に体を包み込まれた。 その光はとても痛くて悲しい感情が込められていた。
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