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それを見かねた一人の少女が退屈そうに少年に話しかける。
髪を三つ編みに結び、華奢でいかにも小学生の幼女、という感じだ。
この少女の顔もまた、見えない。
「ねぇねぇ。将来の夢何にした?」
「…………」
しかし、少年は答えない。
少女は怒った口調で言った。
「ちょっと~! 何で無視すんのよ!」
「え? いや……無視なんかしてないって。書くのに夢中だっただけ」
少年の言っていることはもっともらしく、納得した少女は違うことに興味を示した。
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