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お通夜の日。
《お前のせいだ》
そう言われてる気がした。
私を見る大人達の目がそう言ってる気がした。
100点の兄、70点の私。
この時は0点だったかもしれない。
兄は私のせいで死んだ。
そう思ったら心にポッカリ穴があいたみたいだった。
でも私は泣けたかった…人の居るところでは。
私は泣いてはいけない。
そんな空気を幼い私にも読みとれたから。
だから私は誰も居ないところで一人泣いた。
「お兄ちゃんごめんね…」
と呟きながら。
私はその時もう泣かないと決めた。
心からの笑顔と引き換えに、もう二度と涙を流さないと。
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