14回目のバースデー~最後の笑顔で~

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◇◆◇ 「ただいま」 私は家に入ると、リビングへは行かず二階にある自分の部屋へ行った。 「はぁ…疲れた」 部屋に入るなりそう言ってベットに座る。 「おつかれー」 いつもは返ってこない、返ってきては可笑しい返事が聞こえた。 私はその返事に驚き、声が降ってきた方を見ると、有り得ない光景が広がっていた。 「あっ兄貴!?」 「よっ✨」 兄が宙を浮いていた。それにニコニコ返事なんか返してきた。 しかも微妙に透けている。 「よって…兄貴?なわけない…。」 「心配しなくても俺だって。って何してんの!?」 私は自分の目を疑い、思わず自分のほっぺをつねった。 「夢じゃないか実験中」 「実験しなくても夢じゃねぇって!」 「…痛い。夢じゃない」 私は爪が伸びているから相当痛い。思いっきりつねったから、少しだけヒリヒリする。 そんなこと思っている私をほっといて、兄は話を進める。 「だから言ったろ? そりゃビックリするだろうな。ビックリしない方がビックリだぜ」 兄はどこか自慢げに話している。こいつ絶対ナルシストだ。 っていうのは死んでも言わない。 「何で何で何で?何でここに居るの?」 「そんなの俺に訊かないでくれ。俺だって分かんないんだからさ 気づいたら道路の所に居た」 私の質問に淡々と答える兄。 兄妹でも性格はこんなに違うもんなんだ。 「お化け」 思っていたことをつい口にだしてしまった。 小さい声で言ったんだけど、兄には聞こえたみたい。 「おいおいそりゃないだろ」 「でも幽霊じゃん。お化けじゃん」 私の言ってることはちょっと意味が分からない。 でも実際、幽霊とお化けってどう違うんだろうか。 「まぁそうだけど、兄貴に向かって言うか?」 「うん。言うよ」 言うに決まってるじゃん。聞かれたんだから。 私の答えに兄は呆れてたけど気にしないでおこう。
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