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温かい春風が吹いている、今年も春がきたのだ。
春一それは出会いがあり、また別れの季節 でもある。
そう、先輩と初めてあった日も、こんな感じだった。
一一1年前一一
ずっと憧れていたN高に入ってから早2週間、今日から部活の仮入部が始まった。
「那奈美、野球部の仮入部行かない?3年生の元輝くん、すごくかっこいいんだって」
友達は相変わらず、美形に目がなかった。
「私パス!私吹奏楽部に入るって決めてるから。今日はそこにいくんだ」
中学から始めた吹奏楽。練習は結構きつくて体育会系並にハードな部活だけど、私は楽器で演奏することが好きだった。
だから地元で有名なN高の吹奏楽部に入ることが、小さい頃からの夢だった。
「相変わらずつれないね、まぁいいや。あたし達はそっちに行くから、那奈美も気が向いたらきなよ」
「気が向いたらね」
友達の誘いを軽く流し、私は音楽室に行った。
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