いつも通りの日々……。

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 時は平穏。  血生臭い争いが勃発することは、まず起こらないような平凡な高校生活。  くさいと言えば、バスケットシューズを履く際の鼻を突くような異臭くらいだろうか。  しかし、朝の爽やかな風がそんなにおいも運び去っていく。  そして、入れ違いに耳に運ばれるのは、おはようなどの簡素な挨拶。  その少年は結ぶ手を速めた。  握りこぶしが入るような大欠伸を連発しながら、慣れた手つきで縛っていく。  バスケットシューズを結び終えたのか、靴裏を手で拭くと大きく膝を曲げて跳び上がる。  そして、錆がかった鉄の扉に手を掛けたのだった。
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