檻の中の自由

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実はもう 朝なのだろうか。 森の木々のせいで光が差し込まず 部屋はまだ薄暗い。 仔仔は小さな明かりを持ってきて 孝天の眠っているベッドの脇に置いた。 ろうそくの火がちらちら揺れている。 仔仔はベッドの横に立って 孝天を静かに揺り起こした。 「ねえ、孝天、おきて・・」 「ん・・・どうした・・仔仔・・?」 昨夜かなりの体力を消耗したため 仔仔が揺り起こしても 孝天は寝ぼけ眼で なかなか目が覚めなかった。 「孝天、もう疲れちゃったの?僕もっと孝天がほしいんだけどな・・」 そう言って 仔仔は寝ている孝天の上に馬乗りになり そのまま孝天の胸の辺りをなでながら ゆっくりと顔を近づけた。 「・・仔仔・・ん・・っ」 仔仔の愛撫に 孝天はようやく目を覚まし 仔仔の手を取って口付ける。 仔仔はそのあいだにも 孝天の首筋や顎のあたりに息を吹きかけ それから耳の中に舌を入れ 舐めまわした。 孝天はすっかりその気になったようで 仔仔を抱きしめようと腕を伸ばした。 仔仔は 孝天の両腕を片手でつかみ 孝天の頭の上で押さえつけた。
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