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「すまない・・迷惑をかけて・・」
男は何とか自力で起き上がることができた。
少年はベッドの端に腰掛け
スープをすくい
男の口まで運んだ。
「あ、いや、自分で・・」
こんなコト今までされたことなかったので
ビックリしたのと
照れであわてた。
真っ赤になった男を見て
少年はにっこり笑った。
「遠慮なんてしないでくださいね、さあ」
あまりに少年が
美しく微笑むので
男はしばらく
少年を見つめたまま呆然とした。
「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて・・」
男が口を開けたので
少年はスープを口に入れた。
男はその間も少年の不思議な色の瞳を
真っ赤に照れながら見つめ続けていた。
『ちょろいな、男なんて。まあ、しっかり食わせてやってくれよ~』
(ふふ、まかせといて!)
少年は
顔を男に見えないように横を向き笑った。
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