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この頃、頭の中にあったのは食べ物の事だけでした。
あれが食べたい これも食べたい、今まで口にした食べ物全てが頭の中に蘇ると同時に胃がそれを求めて叫び出すのです。
僕は何故死のうとしていたのでしょう、僕の中の誰が死にたいと言っていたのか解らなくなりました。
身体は明らかに死ぬ事を拒否しています。
食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい。
僕を最後に支配したのは食欲でした。
家族でもなく、友達でもなく、大好きだった女の子でもない。
キリストはパンのみで生きるものではないと言いましたが。
僕はパンのみで生きて見ようと思いました。
28日目の事でした。
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