出会い

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それを聴いた時、まろやかで舌触りのいいリズムの裏に隠された言葉の重要性には気付かなかったものの、ライミングの凄さを確かに体で感じていた。 今までに聴いたことのないフロウで繰り出される彼のラップは正確に、そしてトリッキーに韻を踏んでいた。 それはまるでモハメド・アリのようで、"蝶の様に舞い蜂のように刺す"というイメージに重なる。 まさに俺はヘビー級のパンチをお見舞いされ、完璧にKOされた。
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