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そして俺達は駅に着いた。
俺は時刻表を見る。
「電車まで後もうちょっと時間あるなぁ…」
「そっかぁ」
そう言ってなんちゃら女は、真新しい制服をパタパタさせながら待合室の椅子に座る。
「俺トイレ行ってくんわぁ」
そんな俺を疲れているような声で呼び止めてきた。
「待って!自販機でジュース買ってきてくれない?もう歩きすぎて喉かわいちゃった………え?ホントに?ありがとう!!サイダーね」
俺は何も言っていないのに言ってくる。コイツ……どうやら奢らせるつもりらしい。
「ちょ…なめてんの?」
「いいじゃんあたしお金もってくるの忘れたの。それにあたしのお尻は高いよ~?」
奴は足を組み、俺を指差して挑発的に言う。
「道案内だけで許してくれるんじゃなかったのかよ」
お、俺だって女の子には弱いし、優しくしてしまうもの。
か、勘違いだけはしないで頂きたい。
渋々おごるはめになった。
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