迷子

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プシュー 俺達は電車から降りた。 「そういえば金もってくるの忘れたんだよな?どうす……まさかまた俺にー」 「定期券♪」 人差し指と中指で定期券を挟んで俺に自慢気に見せてきた。 「流石にまた金出してって言われてたらキレてたぜー(笑)」 財布の中、お札しかないしな。 ホッと胸をなで下ろし、そのまま俺達は駅を出る。 「ここからは一人でも大丈夫…だろ?」 まさか…。嫌な予感がするのは気のせいかしら? 「大丈夫。今日は色々ありがとう」 「お……おぅ」 「あとさー今日の朝『変な顔』って言っちゃったけどごめんねぇ。気にしてた?」 な、なんだコイツ。なんか態度変わったように見えるのは気のせい? なんか自分勝手で可愛いくねぇ野郎だなぁって思ってたけどそうでもないかもな。
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