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「あー。」
「あー。」
「二人ぼっちだね。」
「そうですね。」
宇宙で最後の二人が小さな惑星にいました。
「あー、眠くなってきた。」
「私はまだ眠くない。」
「僕は眠い。」
「一人で寝ないで。あなたが寝てしまったら、私は宇宙で独りぼっちになってしまう。」
「そんな深く考えなくても。僕がいなくなるわけじゃないんだし。」
「いいえ。独りぼっちになると必ず生死について考えてしまうのです。」
「だって私たちは宇宙で最後の二人なんだから。私が目を覚まして見ている世界が真実なのか、あなたが眠って見ている世界が真実なのかわからなくなり不安になるのです。」
「そっかあ。じゃあ僕が寝ないように、しりとりでもしようか。」
「そうですね。」
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