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あの時 うちは 病んでいたのかもしれない。 今思えば…凄くきつかったんだと思う。 うちは自傷行為なんてしたくないよ? 見せ付ける為にしてる訳でもない。自分でもわからない…。なのになんで…なんでそんな目で見るの。 普通の人は 「気持ち悪い」 そう思うはず。 それでいいんだ。きっと。 感じ方なんて人それぞれだから。 だからって 思った事を 小さな声でつぶやかないで。 偏見の目で見ないで。 うちが 最初にしたのは 小学5年生の冬。 あの時の事、あんま 覚えてない。 学校に居るのが苦しくなって 保健室に逃げたり 学校に行かないってのを 6年生まで続けた。 学校に居ると 皆楽しそう。 「あははは」 「まじきもいし~」 「そうなの?」 「え~うざいねそれ~」 沢山の話し声が 教室中に響いてた。 たまに聞こえてくる 「うざい」や「きもい」が 被害妄想かもしれないけど 自分に当てられてる 気がした。 うちには、仲のいい子もあまり居なく "一人ぼっち"を感じ始めた。 ああ…うち一人なんだ。 一人ぼっちなんだ。 そう思ったのが きっかけかもしれない。 家に帰ると 親は仕事で居ない。 4歳離れの姉も不登校気味で 家で二人でおしゃべりした。 たまに話があわなくて イライラして 仲たがいをする事も よくあった。 ある日 姉がお風呂に入ってた時 ふと学校の事を思い出した。 「うち一人ぼっち…」 その時 近くにあった ダンボールカッターを握りしめ 刃先を見つめた。 なんだか なんだか とても綺麗。 そして腕に刃を当てた。 ギギギギ そんな 鈍い音を立てて 横へスライドさせた。 凄く痛くて痛くて 泣きたかったのを 覚えてる。 痛くない なんて そんな訳がない。 始めて自分の身体に 自分で傷をつけた。 凄く凄く痛かったのを 今でも覚えてる。
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