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「……貴………美貴……起きろ美貴ぃぁぁぁ!!」
突然大声で起こされました。
誰ですか私の安眠を妨げるのは。
ガバッとベッドから飛び起きてドアを見るとそこには、銀髪に染めた髪を首辺りまで伸ばし、片方だけに赤色のカラーコンタクトをつけた純(ジュン)がいました。
純は、私の幼なじみで、同い年で、隣の家に住んでる男の子で、とっても仲が良いんです。
あ、名字は雷地(ライチ)、って言うんです。果物みたいっていったら、半ギレされた事があります。
なぜか私に男の子を近づけたがらない焦地お兄ちゃん、孝地兄ちゃんも、美斗も、純だけには何もしません。
「ふぁ……どうしたの純、こんなに朝早くに……」
私が寝たのは確か九時くらいだから、早いとは言えないかもしれません。
「あのなぁ……今、昼の一時なんだが」
純が首を振りながら溜め息をつきます。
そ、そんなわけありません!!
私は慌ててちっちゃな女の子が笑っている絵が描いてある時計を見ました。
長い針は10を、短い針は1の少し前をさしていました。
「ほ……本当だ……」
「お前、自分がした約束忘れてないか?」
私が落ち込んでいると、ドアの前に立っていた純が、私に近付き、座ってから言います。
約束……
「あ!!」
思い出しました!!確か春休みの最初の日は二人でどこかに遊びに行こうって言ってたんでした!!
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