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「着替えるの待っとくから、早く着替えてこい」
純は呆れたような表情を浮かべて溜め息をつくと、部屋の外に出ていきました。
あぁ……すっかり忘れてました……楽しみにしてたのに……
「でも……まだどこに行くか決めてなかったよね……」
とりあえず洋服に着替えます。
ん~……スカートに……Tシャツに何か適当に羽織っていけば良いかな……?
「もう、適当でいいやっ!!」
ヤケクソ気味に叫びます。
私はオシャレが苦手なんですっ!!
そのまま机の上にあるバッグを取り、財布があるのを確認すると、ドアを開けて廊下に出ました。
「また随分と早かったな」
そこには純が壁にもたれて立っていました。
どうやら待っていてくれたみたいです。
「そういえば、今日はどこに行くの?」
気になったので聞いてみます。
すると純は、しばらく俯いて考えてから、私の方を見ながら、言いました。
「ま、とりあえず適当にブラブラしようや」
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