青年

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「彼と直接話せますか?」 「そりゃ構いませんが」 案内された部屋に入ると蒼は驚いた目を向けた。 そして睨みつけられる。 心当りの無い克彦にとっては苦笑するしか無かったけれど。 薦められるまま椅子に腰掛けた克彦は、改めて蒼を見た。 長めの黒髪が顔にかかって鬱陶しげだ。 その下に強い光を放つ大きな瞳。 「…はじめまして、なんだけど。君が俺と出会ったのっていつ?」 「……」 「本当に俺は君を知らない。教えてくれないか」
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