第5話 主人公の日常

3/11
前へ
/347ページ
次へ
俺は、10時になって店を出た。 親のお陰で少しの睡眠時間で、我慢出来る体質になっていた。 朝の空気が俺を包むが…夜程綺麗な空気では無かった。 あの独特の空気と ワクワクする感覚が好きだ。 俺はその足で駐車場に止めた俺には不釣り合いの愛車を眺めて……車に乗りこんでガレージのオーナーの元を尋ねた。 『お久しぶりです!』 運良くオーナー外で掃除をしていたのでツイていた。 「やあ!久々だね!」 オーナーは笑顔で挨拶を返してくれた。 彼とは会社に入ってからの知り合いだ。 息子さんが亡くなってから元気が無いが……今は元気な様だ。 『約束のガレージを借りに来ました!一月一台1万円で本当にいいんですか?』 オーナーの友情料金らしいが…………… 安すぎて申し訳無いが俺には嬉しかった。 「勿論だとも!俺と君との仲だろう!後は、彼女の車様にもう一つ借りてくれれば俺も助かるよ。」 これも願っても無い申し出だ! オーナーの優しさには頭が下がる…… 『ありがとうございます!では今日は、2台ぶんのスペースを借りていきます。』 これで峠用の車と、 サーキット用の車の置き場が出来た。 彼女は作る気が無かったのでオーナーの心に反するが……今は車が、恋人だった。
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1104人が本棚に入れています
本棚に追加