第14話 首都高バトル

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 警察が俺達の元にやって来た。 俺達は、車があるので逃げられない。 リーダーの車はここから見えない所に停めてあるので、警察に見つかる心配は無いだろうな。 [君達は、何をしているんだ? うわ酷い怪我だな……血が出てるじゃないか] 『大丈夫です。この程度の怪我は、テコンドーをしていたので慣れています』 警察の人は、俺に対して好意的な態度を取ってくれたが……ホスト系の男に鋭い視線を向けた。 [君は、無抵抗な人間を殴ったのか? しかも君は強い様には見えないが] ホスト系の男は、脅えて金魚の様に口をパクパクしているだけで、口を聞く事も出来ない様子だった。 神経症の典型的な思考回路だ。 弱い者は、バカにして、強い者には脅えるんだ。 人と付き合う時も、利用出来る奴と、自分にプラスになる人と付き合う傾向にある。 自分よりも遥かに優れた人とは付き合わない。 何故なら自分とは釣り合わないと、諦めるのだ。 偉人の難しい本も読まない。 謙遜な様に見えて自分が負けを認めるのが嫌なだけだ。 でも心の中では自分が一番優れていると思っている。 自己チューな人は神経症になる可能性が高い傾向にある。 だが、この神経症の男が段々哀れになって来た。 仕方ない助けてやるか……。
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