想像

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自分が線路の上に寝ている事を想像する。 もうすぐ電車がくる。やばい、はやく退かなきゃ。 しかし踏み切りの鐘はなっていない。 大丈夫、まだ大丈夫。 私は目を閉じる。 大丈夫、まだ大丈夫。 私は口が開く。 大丈夫、まだ大丈夫。 大丈夫、まだ大丈夫。 鐘が鳴る、私は聞こえない。 大丈夫、まだ大丈夫。 大丈夫、まだ大丈夫。 私は目を開けた。そこには視界全部に広がった、赤い電車がいた。 大丈夫、まだ大丈夫。 これは想像だから。
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