始まり

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『で、その時代ってーのは?』 「まぁ、それは着いてからのお楽しみで」 『何だよーノリ悪いなー』 ふてくされる恵。 妖精は無視して話を続ける。 「これからとても重要な話をします。よく聞いて下さいね? 恵さんが実際に体験する一日は普段と変わりませんが 現実世界では、時間はとてもゆっくり経過します 分かりやすく言うと… 恵さんが行く時代で十日経過しないと、現実世界では一日になりません そのことをよく考えて、生活してください」 『つまり…浦島太郎の逆バージョンみたいな感じ?』 「つまりはそうなりますね」 『…そんなこと出来るの?』 「私を甘くみないでください」 『おぉー!妖精さんすげぇ!』 恵が'ある時代'で十日暮らさないと実際では一日にならない。 それが幸と出るか不幸と出るか、今はまだ分からない。
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