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「しかし、その格好は目立つな」
『あはは…』
この服のせいで侍に狙われたようなものだ。
「取りあえず被害者ってわけだから、俺達の屯所に来てもうぞ」
『はい!!』
「お、元気いいなー」
だってカッコいいから!
なんて言ったら斬られるだろうから、絶対に言えない。
─────
──
恵は、何やら新選組の幹部が集められた部屋に連れて来られた。
目の前には局長の近藤勇と副長の土方歳三がいて、恵の隣には永倉が座っていた。
「…つまり未来人ってわけか?」
『そうなっちゃいますね』
鬼の副長と言われる土方は、険しい目付きで恵を見た。
その目付きに生唾を飲むが、やはり美青年。
美貌が怖さより増していた。
長い漆黒の髪は一つに束ねられており、男の人とは思えないほど綺麗だった。
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