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『ああ…やっと一日が終わった』
高校からの帰宅途中、高橋 恵(タカハシ メグミ)は重たい鞄を振り回しながら呟いた。
「私は恵と違って、まだバイトがあるんだよねー」
『死なない程度に頑張れ』
「やっばーい、超殴りたーい」
『由香(ユカ)様、ご乱心ですか?』
「その減らず口を削ぎ落としてやろうか」
『嘘ですごめんなさい』
由香と呼ばれた少女は、恵を睨むと「まぁいい」と言って笑う。
恵はどこにでもいる、いたって普通の女子高生だ。
普通と違うと言えば
幕末が大好き。
気が付いたら『幕末に行きたい』と呟いてるぐらいだ。
それ以外は特に何てことなく。
とにかく普通の生活を送り、普通の人生を歩んでいた。
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