始まり

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少し歩くと、別れ道がきた。 『じゃあね、由香…っ!』 「…何で永遠の別れみたいな感じで言ってんの?」 『いやぁ、なんとなく? いいから由香も合わせてよ!』 「もー、仕方ないなぁ」 由香はクスっと笑うと、バッと口をおさえる。 やるからにはとことんやる。 これが由香のモットーだ。 「さよならなんて嫌よ…恵ぃ!」 『また…必ず会おう?』 そこまで言うと、つい二人とも吹き出してしまった。 『やっぱり普通にいこうか! ばいばーい、由香!!』 「うん、じゃあね恵!!」 そう別れを告げると、二人は互いに背を向けて歩き出した。 恵の平凡な一生は この直後に激変した。    
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