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「シャー!」
「ガー!」
「バー・・・ウギャ!」
馬鹿め、マンドリルの威嚇返しにびびってやがる・・・つか俺涙目。
絶好の告白タイムを・・・。
アサミがようやく自分を取り戻し、同じく泣きそうな顔で俺を見る。
「い、行くか・・・。」
「うん・・・。」
動物園。
俺の町の小さくショボい動物園。
動物より、人間の本能を見た気がする・・・。
無言でマンドリル舎を立ち去る。
その時。
後ろからガキ集団がこっちに向かって叫んできた。
「お姉さんチンドリル好きですかぁ!?」
!!!!!
「っな!!」
俺、一発激怒。
振り向きざまに見えた笑うガキ集団は、俺の最後の理性も吹っ飛ばした。
「アサミは俺のチンドリルが好きなんだよ!お前らみたいな小せぇチンドリルじゃ話にならねぇよ!30㎝超えてから声かけろ!!」
本能剥き出し動物園。
俺の勢い勝ちなのか、間発入れず俺の腹を殴ったアサミを恐れてか、ガキ集団はあわてて逃げていった。
残された俺ら。
向こうにいるマンドリルは、ご丁寧に背中を向ける。
・・・俺、何言ってんだよぅぅう!!
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