ズー☆ズー☆ズー

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妙な沈黙は、年号も変わるんじゃねぇかと思うぐらいに長く感じたけど、シマウマの檻に着いたら、なんつうか、意外と象の近くだ。 まあ、ショボい動物園だもんなぁ。 狭いに決まってる。 「シマウマってさ、地肌は何色なんだろね。」 アサミがシマウマに手を伸ばしながら尋ねてきた。 もちろん、シマウマに手が届くわけないんだけど、俺は「ダメだ」と言いながら、手首をつかんで下ろさせた。 「無難に考えたら、肌色かグレーかなぁ。」 だいたい、目の前にいるシマウマの肌なんて、俺の人生にこれっぽっちもかかわるはずがねえ。 そんなの知らねえよ、と思いながらも、アサミの質問の面白さに惹かれた。 「案外シマシマだったりしてな!つか、シマの下地は白なんだー。白に黒のシマなんだなぁ。」 檻の向こう、シマシマはこちらを気にする素振りも見せずに草をはんでいる。 アサミは無言。 右手の中で、ピクッと何かが震えた。 「?」 右手を見ると・・・。 「わぁ!ご、ごめん!手首とったままだったな!」 シマウマの肌に気を取られて、アサミの手首、つかんだままだったぁ!! 俺の人生にめちゃくちゃかかわってきやがったぁ!!!
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