ズー☆ズー☆ズー

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「アサミ・・・。」 夕焼け蝉の声。 やけつく暑さはじんわりと柔らかくなっていて。 マンドリルが檻の向こうで笑っている。 アサミは俺を見つめたまま、はっきりと続ける。 「ね・・・、もし、さ、二人とも受験が上手くいったら・・・ボランティアしない?・・・い、一緒に・・・。」 赤いのは、夕焼けのせいか。 マンドリルに対抗するためか。 蝉の声。 ニヤニヤマンドリル。 「あ、アサミ・・・、俺、・・・俺さ、ずっと、一年の頃からお前のこと・・・」 「ギャハハ!!」 「マンドリルだ!マンドリル!」 「マ○コが好きだからマンドリルじゃね!?」 「マ○コドリル!ギャハハ!」 「ウヘへ!ならチン○が好きならチンドリル!ウシャシャ!!!」  っ!  最  悪  だ 後ろから状況も察せず現れたのは、入り口で出会ったガキ集団。 動けない俺らの横に陣取ると、マンドリルに威嚇。 檻に絡まり「シャー!」とか、お前ら、マンドリルよりサルだ・・・。 あまりの事に、言葉を失った俺だが、はっとして見ると、アサミも呆然としていた。
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