恋する女

4/5
前へ
/20ページ
次へ
† 人造人間が急いで、研究所へ入ると、そこには機械の残骸と、瓦礫。 博士の姿は分からなかったが、男と思われる機械が、横たわっているのを、人造人間は見付けました。 アダム、アダム。 近寄り、呼び掛けると、所々破損し、ショートしている、男が目を開きました。 その眼はしっかりと人造人間を捕え、ふ、と笑いました。 赤い魂が無くても、泣けるんだな。 そう呟いて、男は目を閉じました。 待って、死なないで。 人造人間が泣きながら言うと、男は、 死なねえよ、俺はアンドロイドに戻っちまったからな、少し休んだら、また、うごけ、 そこまで言うと、男は静止してしまいました。 †
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加