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人造人間が急いで、研究所へ入ると、そこには機械の残骸と、瓦礫。
博士の姿は分からなかったが、男と思われる機械が、横たわっているのを、人造人間は見付けました。
アダム、アダム。
近寄り、呼び掛けると、所々破損し、ショートしている、男が目を開きました。
その眼はしっかりと人造人間を捕え、ふ、と笑いました。
赤い魂が無くても、泣けるんだな。
そう呟いて、男は目を閉じました。
待って、死なないで。
人造人間が泣きながら言うと、男は、
死なねえよ、俺はアンドロイドに戻っちまったからな、少し休んだら、また、うごけ、
そこまで言うと、男は静止してしまいました。
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